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R5.12.16-12.20 大人こそ学ぶ。

猪苗代高校が地域探究「猪苗代学」をスタートさせて、まもなく4年が終わろうとしています。
今年に入っての変化としては、近隣市町村の団体さまから「ぜひ猪苗代高校生と一緒になにか新しい取り組みをしてみたい」という連絡をいただく機会が増えたこと。

これまで地域の皆さまに相談しながら、一つひとつ形にしてきたプログラム。
そんなプログラムの一端を見聞きした企業さまや個人事業主さまから、猪苗代高校との新しい可能性についてアプローチいただけることは、『地域を教科書に、地域のみなさまを先生に』と考える猪苗代高校にとって、この上なく幸せな状況でもあります。

年末には、県外の中学校さんから
『猪苗代学』で「防災」について学んでいると聞いたのですが、詳しく聞かせてほしい」なんて問い合わせ。

4年間をかけてブラッシュアップを重ねてきた取り組みを、しっかり次の段階へと引き上げなくてはならないなと、教員陣も気持ちが引き締まる思いでいます。

今回の記事は、昨年12月の時期に計画を進めた先進校視察についてです。
他校さんの活動を実際に目にし、自分たちの取り組みに重なる部分や「アプローチの違い」に気がつくことができる大切な機会になりました。
一方で「『猪苗代高校らしい学び』とは何か?」を再認識することができる貴重な時間になったと感じています。

来校をお許しくださった学校の皆さま、改めて感謝いたします。


R5.12.16 福島県立葵高校「2学年課題探究発表会」

「葵ゼミ」として、会津地区の探究活動の先駆け的な取り組みを続ける葵高校。
この日は、2年生の課題探究発表会が行われました。

2年生による発表会
フロアごとに分野別けされ、自由に行き来できます。
各自、パワポデータを用いての発表です。

ひと学年の生徒数を考えると、大変頭が下がる思いがします。

発表会のほうも、幅広いテーマの中から生徒たちが自由に課題を設定し、それでいてしっかりと分野ごとに色分けされており、とても魅力的に感じました。

わがままを言えば、この発表の「その先」を引き続き観てみたいと感じられる時間となりました。
お邪魔させていただきありがとうございました。


R5.12.19 宮城・岩手方面 先進校視察1日目

三菱みらい育成財団の助成により実施。
教頭を含む教員4名、探究活動の先進校視察として宮城県石巻西高校にお邪魔しました。

宮城県石巻西高校。
担当の先生や教頭先生から取り組みについて説明いただきました。

この日は一年間のまとめと次年度へ向けた計画立ての時間。
町内の企業さまや小・中学校から「ミッション」を受け取っての探究活動。地域における高校の特性や役割が認知されているからこそ成立する取り組み
うらやましさを感じつつ、猪苗代高校もまだまだ頑張らねばと思いを新たにします。

生徒の作業を丁寧に見守る先生方の姿勢にも学ぶことが多くありました。
ご対応心から感謝いたします。 

調べ学習の時間にお邪魔しました。
廊下に貼られたポスター。自治体と学校の信頼関係が見て取れます。


R5.12.20 宮城・岩手方面 先進校視察2日目

岩手県立大船渡高校。
球界を代表するプロ野球選手を輩出し、探究活動にも力を注ぐ大船渡の高台にある学校です。

岩手県立大船渡高校
あの投手を生んだグラウンド

お邪魔したのは「大船渡学冬の陣2023」。
生徒それぞれが抱く「『普通』をアップデートしよう」という哲学対話の時間に我々も交ぜていただきました。

どこの誰ともわからない相手とも、しっかりと自分たちの言葉で自分の考えを述べる生徒たち。
うーん。
普段から主体的に取り組んでいるからこそ、対応し得る姿勢だなと感心します。

本校教務主任も参加しました。
生徒たちの言葉が行き交います。


最後のコマにお邪魔したある教室では「『大船渡学』は果たして必要か?」という、なかなか踏み込んだテーマでのセッション。
「本当を言うと『課外』や『勉強』の時間にしたい」なんて進路選択を控えた高校生なら当たり前であろう正直な言葉も聞かれる中、ある生徒が手を挙げました。


「大船渡が社会をイメージすることが難しい地域だからこそ、高校生のうちに社会とアクセスができる『この学び』が重要だと感じています。」




ああ。
生徒が発言を終えても、その言葉を何度も頭の中で反芻します。
この言葉を聞くために、自分は岩手までやってきたんだなと。
そんな気持ちにさせられる大船渡高生2年生の強くてまっすぐな言葉。

そしてそれは、確かに猪苗代学にも通じる理念
アプローチの手段こそまったく異なる活動ではありましたが、それでも高校生がその活動の意義をここまで言語化できていることに、強く心を動かされました。

各校、特色ある「探究活動」が盛んに行われている昨今。
生徒も大人もその活動の意義を改めて問い直すことも必要なのでしょう。
なんとなくやっているのではなく、そこに意味を持って活動する。

大人こそ学ぶ。
まだまだ学ぶ。

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