蕎麦打つ高校生と新たな蕎麦メニューの提案。
「探究する姿勢」の定着を優先する理由
生徒の興味関心を第一として、「自由」なテーマ設定で探究をさせる。
確かに、それも大切なことだと思います。
猪苗代高校では、1年生においてクラス単位で「防災」「観光」「農業」について学びます。
「猪苗代町について、最低限知っておくべきことは知っておこうよ」という目的でプログラムされたいわゆる「『知る』学び」。
「地域」を教科書として学びを進めていく上で必要とされる知識について、三つの分野を軸に一年間のカリキュラムとして整理しました。
おそらく この1年次での一年間だけで、のべ50名以上の地域の大人の皆さまに関わっていただくことになります。
なかなか重厚で、そんでもって贅沢な学びであると改めて実感します。
そして2年次。
これでもかっていうくらいに丁寧な施しを受けた1年次を経て、
「よし、君たちは今日から2年生です。
自分のやりたいテーマで自由に探究しなさい。
それでは行ってらっしゃーい!」
・・・・・・って送り出したとして、「あとはOK」と簡単にいくわけではないですよね。
「さあ自分の思うまま、『自由』に探究してきなさい!」
と背中を押されるまま野に放たれた『猪苗代学』1・2期生。
そういった意味では、当時そうとう苦しい想いをさせてしまっていただろうなぁと、今になって思い返したりもします。
もちろん、それらの過去を否定しているのではなく、そうやって試行錯誤・悪戦苦闘しながらテーマを見いだすことも大切です。
ただ、猪苗代高校の場合は、まずは地域の大人たちのスペシャルな専門性を確実に感受しながら、生徒の成長を促す方向へと舵(かじ)を切ったということ。
昨年度(令和5年度)より、2年次において「ゼミ制グループ別探究」を設置した理由がそれです。
地域の皆さまからその専門性を十分に頂戴しながら、生徒の中にある「探究することの喜び」がじっくりと醸成されていくことをまずは優先させる。
2年次後半からは、その活動の範囲内において、自分たちのやりたいことが自然に表出されていく「生徒自身の内側の変化」に目を留めるべきでしょう。
その変化の「小さな火種」を消してしまわないように、生徒たちは3年次へと歩みを進めていきます。
「知ること」を目的として完全にプログラムされた1年次。
「自由」という名の手綱をはじめて握ることになる3年次。
今回は、その移行期間にあたる大切な2年次での取り組みについてです。
6つあるゼミの中の「猪苗代蕎麦PR班」の活動。
写真多めです。
美味しいお蕎麦のようにスルスルっとお読みいただけましたら幸いです。
R6.4.26 学校に「蕎麦打ち道場」?
令和元年ころより使われなくなっていた作法室。
それまでは茶道部が活用していた小さな和室。
このたび、2年生のゼミ制グループ別探究「猪苗代蕎麦PR班」の活動場所として、新たな風が吹き込まれました。
学校の中に蕎麦道場があるってすごいですよね。
猪苗代手打ち蕎麦の会、会長でもある渡部さん。
一年間生徒のご指導よろしくお願いいたします。
R6.5.10 空きスペースをいかに活用するか。
元々は作法室として使われていた場所。
今年度のゼミに「猪苗代蕎麦PR班」が立ち上がらなければ、きっとまだ しばらくは、そのままであったであろう空間。
「空き教室の活用」は、小規模校にとって大切な課題の一つです。
作法室の醸(かも)し出す和の雰囲気も「蕎麦打ち作業」にぴったりで。
初心者の生徒たちもそれなりに見えてくるから不思議です。
#2年生 #地域探究 #猪苗代学 #ゼミ制グループ別探究 #猪苗代蕎麦PR班 #猪苗代手打ち蕎麦の会
R6.5.17 打ちたての蕎麦はいかがですか?
2年生の猪苗代町蕎麦PR班。
毎週の活動で少しずつ上達してきたかな?
放課後は自分たちの活動費捻出のためにも、
「打ちたての蕎麦はいりませんかー?」と校内にて移動販売。
試作用に作った蕎麦を無駄にしない為の販売ではありますが、これがかなりの盛況です。
R6.6.14 月日とともに、蕎麦はどんどん細くなる。
猪苗代蕎麦PR班。
めきめき上達中です!
この日も我らが師匠、「猪苗代町手打ち蕎麦の会」会長渡部さんに来校いただき蕎麦打ち修行。
春からの上達が、蕎麦の細さに表れます。
そして余った蕎麦の端(はし)と白玉粉を使ってのお団子も創作。
「フードロス」のお勉強にもなるという。
実にすばらしい。
猪苗代蕎麦の新たな可能性を探究する2年生たち。
ここからの活動も期待しています。
R6.7.24 夏休み中も蕎麦メニュー開発
2年生猪苗代蕎麦PR班。
蕎麦粉だんごに黒蜜ときな粉を添えてーー。
この日はたまたま、地域協働推進校 校長会や後援会役員会が本校にて開催。せっかくなら感想をいただこう!と、休憩の合間に試食いただきました。
突然の乱入失礼いたしました・・・・・・
お味はいかがでしたか?
7月末の中学生体験入学での提供を目指して頑張ります。
R6.7.29 イタリア風「蕎麦」??
7月31日の体験入学に向けたメニュー開発。
蕎麦つゆを少しイタリア風にアレンジ。
口に入れた一瞬は「え??」とも思いましたが、いやこれもうまい!
思わず「ボーノ!」と叫びたくなる美味しさ。
中学生たち、ぜひ楽しみにしていてくださいね!
R6.7.31 体験入学「オリジナル蕎麦」メニューの提供
2年生猪苗代蕎麦PR班の蕎麦提供。
そうそう、例のイタリア風蕎麦。
中学生はもちろん、保護者の皆さんから絶賛の嵐。
「作り方を教えて欲しいー」
「今夜、家でやってみます!」
「レシピっていただけませんか?」
そして中学生からも
「自分も入学できたら一緒に作ってみたい!」
などなど嬉しい言葉がたくさん聞かれました。
頑張ってきてよかったね、2年生たち。
若いうちに、自分の地元の良さについて一つでも多く認知すること。
きっといつか「何かの力」になるはずです。
R6.8.28 学校の前庭には蕎麦の花
2年生猪苗代蕎麦PR班。
蕎麦を活用した高校生視点の新たなメニュー開発に力を入れています。
この日、前庭で育てていた蕎麦の花がきれいに咲きました。
新蕎麦の季節を前に、ちょっとした癒しの時間となりました。
#猪苗代蕎麦 #地域探究 #猪苗代学 #学びの収穫祭 #11月2日
R6.9.6 蕎麦を打つ高校生。
猪苗代蕎麦PR班。
「猪苗代町手打ち蕎麦の会」会長でもある渡部さんの指導を受け半年が経ちました。
「君たちは本当に高校生か?」
と思わず聞いてみたくなるほどの腕前にまで謎の成長を遂げた生徒たち。
この日は、11月2日(土)に開催される「学びの収穫祭」を想定し、とにかく量を多めに設定しての蕎麦打ちにチャレンジ。
放課後、打ち立ての蕎麦を求める大人たち。
当然、人気過ぎて買えない教員もちらほら。
最後に少し宣伝を。
地域を教科書とし、地域の皆さまを先生として活動を進める地域探究「猪苗代学」。
このたび11月2日(土)、秋の連休の初日に「学びの収穫祭」を開催する運びとなりました。
日頃の学びに対する感謝を形に変え、あれもこれも準備できるよう活動を進めています。
生徒数50数名の学校でも、こんなにいろいろな体験ができるのだということをぜひ一緒に感じていただけましたら幸いです。
お友達やご家族も誘って気軽に足をお運びください。
もちろんお一人様でも。
秋の猪苗代観光の一つとしてぜひいかかでしょう。
生徒と無駄に大きな探究担当が喜んでご案内差し上げます。
ご来場、心よりお待ち申し上げます。