見出し画像

R6.2.16-3.2→→R6.4 空き教室の「その先」を考える【後編】

猪苗代町内にある「はじまりの美術館」職員小林さんからの働きかけもあり、郡山市のスモールスタート支援事業に手を挙げた2年生アートルーム活用班。

そのおかげもあって、これまで東北芸術工科大学の矢部先生が来校してくださったり、学生の皆さんがオンラインにてアドバイスをくださったりと、贅沢な活動をさせていただいてきました。

↓ 詳しい内容はこちらの「前編」をご覧ください。

後編では、2月中旬 東北芸術工科大学の矢部ゼミの皆さんが来校くださった際のできごと。
さらには、郡山文化センターで行われました郡山広域圏助成事業「スモスタ2023」の活動報告会での様子についてです。

自分たちの取り組みについて見つめ直し、「発表」というアウトプットを重ねる中で、次年度以降の具体的な活動のイメージが、生徒たちの中で積み重なっていく過程になります。

ぜひゆっくりとご覧ください。

R6.2.16 東北芸術工科大学の学生の皆さん来校

さすがは大学生。
それがまず最初の感想です。

学生さんによる自己紹介と導入

穏やかな傾聴の姿勢に、こちらまで知らず知らず、その時間に心を寄せていることに気がつきます。

「空気づくり」ってやはり大切ですね。
そういう勉強を普段からしている学生さんたちが、一生懸命に準備をしてきてくれたのだと思うと、意味のない時間になるはずはないし、なんだかとても幸せな気持ちになります。

ほんの数ヶ月前。
生徒と学生さん、はじめての出会いの際のオンラインミーティングでのやりとりを思い返しました。
学生さんたちが、そこでの何げない一つひとつをおざなりにすることなく、準備してきてくれたワークショップの中心に、しっかりと立ち上げてくれていたことも、ちょっとした感動でした。

あの日のオンラインミーティング。
それは活動の現在地に新たな視点をもらえた日でした。

この日を迎えるにあたってのこちらからのリクエストは、
ここまで「グループ探究」を進めてきた2年生たちに、次年度「個別探究」へと移っていくための「視野の広げ方や心構え」を伝えてほしいというものでした。

今年の活動をどう振り返り、春以降の個人探究へとどう繋げていくか。
また、何にフォーカスをあて、見出した課題とどう向き合っていくか。
生徒たちは連日そんな「問い」の只中にいます。

各探究班に1名ずつまざってくれました。

そんな悩ましい日々を過ごす二年生たちのために、山形からやってきてくれた学生さんたち。

オリジナルの探究プログラムを作成し、今いちばん生徒たちに必要であろう視点を優しく与えてくれます。

自然に考えが引き出されていきます。
思わず大人も乱入。邪魔になっていないかな??
どのグループも活発。尊い時間です。
付箋にことばを残していきます。

スタートから最後まで、穏やかで充実した時間が流れていました。

ただやらされるだけではないこの「学び」。
世に出たときのいくつかの場面において、きっと生かされていくだろうことを生徒たちは知っています。
だからこそ、自分たちの「その先」で学ぶ学生さんたちのことばや振る舞いが、素直に心に入っていくのでしょう。

そして、
何より大人たちもとても勉強になりました。

おそらく、コミュニティデザイン学科にて、地域と向き合いながら日々「学び」を深めている学生さんだからこそ、高校生たちにとって一番必要な「ことば」を理解し、工夫を凝らしたワークに変換しながら届けてくれたのだろうと感じます。

ただただ感謝の2時間でした。


放課後。
廊下を歩いていると「先生、芸工大のオーキャンに行ってみたいです」との生徒の言葉。
この日が素晴らしい一日だった何よりもの証です。 

学生の皆さん。
また何かご一緒したいですね。

東北芸術工科大学の学生さんたちと本校2年生


R6.3.2 郡山スモスタ報告会


けんしん郡山文化センター。
県立高校の卒業式の翌日、2年生アートルーム班の姿は郡山にありました。
はじまりの美術館の小林さんと一緒に、今年度の「スモスタ2023」を活用しての活動報告をするため足をのばしたのです。

郡山広域圏において、それぞれのテーマごとに目標達成を目指す皆さまの発表。
ことばの一つひとつにとても刺激を受け、また交流も深めることができました。

生徒数の減少により、部員たちが出入りすることのなくなった校庭南側の旧部室。

春の陽射しに、もう雪は残っていません。

秋の若鷹祭。
アートルーム班の活動によって、旧部室には2年ぶりにたくさんの笑顔があふれました。

発表のための発表ではもはやありません。
どんな舞台でも質問ができる力が育っています。

そのスペースを継続的に生きた空間にできるかどうか。
そして、まだ手をつけていない残り半分のスペースをどう活用するか。

「猪苗代学」は、大人たちが答えを導いたり、それらしいゴールへと誘導したりする活動ではありません。

たくさんの他者の見聞に触れながら、勇気を出してアイディアを放ってみてください」。
報告会に参加し、大人になっても「それぞれの探究」と真剣に対峙する皆さんのことばに触れながら、生徒たちはそう背中を押されたのではないでしょうか。

ここでの出会いさえも、次につながる何かになるような気持ちでいます。

このような機会と、この場を整えてくださった小林さん、本当にありがとうございました。 

さあ、まだまだ進もう。

最後は笑顔で。すべてを「その先」につなげます。


この記事が参加している募集

探究学習がすき

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!